もうええわ西。 2:もう一人の安楽死――Yくんの場合|西智弘(Tomohiro Nishi)|note

キングコング

もうええわ西

キングコング 西「こんにちわ、キングコングです!」 西&梶「イェイイェイ!」 西「どうも西野です。 」 梶「梶原です!」 西&梶「よろしくお願いします。 」 梶「しゃかりきがんばろー!しゃかりきがんばろー!」 西「頑張りましょう!」 梶「よろしくお願いします。 」 西「ほんとにねー。 」 梶「ちょっと僕思うんすけどね」 西「はいはいはい。 」 梶「これ、キングコングね」 西「はいはい。 」 梶「もっと変わっていった方がいいと思いますよ。 」 西「そらそうですよ。 ほんまにね。 」 梶「変わっていった方がいいですよね。 」 西「どうしましょうか。 」 梶「もっとね、可愛らしさを出していった方がいいと思いますね。 」 西「これ大事ですよ、やっぱり。 」 梶「やっぱカワイイと言ったらキョンキョンですね。 」 西「あー、古かったな(笑)」 梶「キョンキョンです。 」 西「キョンキョンね。 」 梶「キョンキョンですよ。 」 西「はい。 キョンキョン。 」 梶「キョキョン見習ってですね」 西「うん。 」 西「イェイイェイ!てやっとるんですよ、これ。 」 梶「これですね、キョンキョン見習って もう、いっそのことキョンキョンの曲にのしてやったらいいんですよ。 」 西「どうすんねん、おまえ。 」西「イェイイェイイェイ!!!」 西「やれよ!!おまえよー!!やれよ!!」 梶「何やってんねん、おまえ。 」 西「俺イェイイェイ!1人でやっとったやん!!」 梶「なんのアドリブやねん。 イェイイェイ!て。 」 西「いやいや(笑)そこまでセットでしょうが、大体!」 梶「いや、でもなんかええ感じでしょ?」 西「ええ感じやないがな、別に。 」 梶「だからこれ、漫才もですね」 西「うん。 」 梶「いっそのこと曲にのしてやったらいいんですよ。 」 西「どうすんねん、おまえ。 」 梶「これカワイイがな!おまえ。 」 西「ダサいしやりにくいし。 」 梶「あー、そうですか(笑)」 西「大変です。 ほんとに。 」 梶「じゃあ普通にやりますわ。 」 西「普通にお願いしますよ。 お願いします。 」 梶「ねー、よろしくおねがいしますー。 」 西「今日なんか、いうてもクリスマスですよ。 」 梶「そうっすね。 」 西「やっぱこんな日に1人身っちゅうのは淋しいね。 」 梶「あー、淋しい。 」 西「彼女が欲しい。 」 梶「彼女作ったらええがな。 」 西「いや、でもこんな仕事しよったらね」 梶「うん。 」 西「きっかけがあるようでないでしょ?」 梶「簡単やん。 きっかけなんて。 」 西「どうすんねん、おまえ。 」 梶「コンパ行ったらええねん。 」 西「コンパー!?」 梶「うん。 」 西「コンパなんか嫌やわ。 」 梶「なんでやねん。 」 西「うっとうしい事が多いがな。 」 梶「俺ついて行ったるがな。 」 西「もっとうっとうしいわ。 」 梶「行ったる。 」 西「なんでついてくんねん。 」 梶「行ったるがな。 」 西「足ひっぱるでしょ?」 梶「どういうことやねん。 」 西「大体あんた、遅刻とかするでしょ?」 梶「あぁ。 まぁ、その可能性は大やね。 」 西「ほんで女のコを待たせるなんか考えられへんやん。 」 梶「確かにな。 」 西「ほな遅れたらちゃんと謝らなあかん。 」 梶「俺ちゃんと謝るがな。 」 西「時間に遅れてすみません。 」 梶「髪型キモくてすみません!」 西「ええんですわ。 」 梶「染めません!染めませーん!!」 西「そめませんやあらへん。 ええんです。 」 梶「え?なんでや。 」 西「謝らんでええ、そんなもん。 」 梶「言うがな、俺ちゃんと。 」 西「言わへんでええねん。 」 梶「でもこうやって、あれですよね。 コンパで遅れたらね、女のコって絶対言うんですよ。 」 西「なんて言うねん。 」 梶「お゛ーそーい゛ー!」 西「キモチ悪いわ。 」 梶「お゛ーそーい゛ー!」 西「どんな女や、これ。 」 梶「時間にルーズな人むっちゃ嫌ー!」 西「いや、気持ち悪い。 」 梶「嫌ー!」 西「俺も嫌ー!!や。 」 梶「嫌ー!(肩をトントン。 )」 西「なんやねん。 」 梶「西野くん!」 西「あ?」 梶「友達紹介するわ。 」 西「お願いします。 」 梶「はじめましてこんにちわ゛ー」 西「気持ち悪い!」 梶「(よけっ)」 西「またよけたー!!」 梶「こんにちわー。 」 西「戻ってこい。 」 梶「な゛ーっ」 西「な゛ーッやないねん。 どんな女や。 」 梶「こんな女。 」 西「そんなブサイクな女。 」 梶「こんなバラエティな2人。 」 西「まぁ、ええわ。 そんな女のコ連れてな」 梶「おぅ。 」 西「コンパ会場にカラオケよっこらせと行くわい。 」 梶「こうよっこらせって行くのかいな!」 西「 笑 」 梶「コンパ会場に。 え?」 西「普通にこうやってカラオケ行くわい!」 梶「普通にカラオケこうやって行くんか、おまえ。 」 西「 笑 」 梶「普通にカラオケえへよっこらせって。 」 西「笑うな!!」 梶「え?」 西「一生懸命やってんのによー!」 梶「おぅ。 」 西「普通に行ったらええやん。 」 梶「まぁええわ、それで。 」 西「カラオケボックス着くでしょ?」 梶「着きました。 」 西「着いたらまずトイレに行くんですよ。 」 梶「なんでトイレに?」 西「身だしなみのチェックや、おまえ。 」 梶「あー、鏡の前に立ってね。 」 西「ネクタイ」 梶「締めて」 西「ジャケット」 梶「羽織って」 西「髪型」 梶「キモくてすみません!」 西「ええ言うてんの!」 梶「染めません!」 西「何回してんの!!」 梶「染めまそーん!!」 西「染めまそんやない!ええねん。 」 梶「なんやねんな。 」 西「やらへんやろ。 」 梶「やらせーよ。 」 西「染めまそーんなんか。 」 梶あ、そうなんや。 じゃ、トイレで身だしなみのチェックするでしょ。 」 西「チェックするでしょ。 」 梶「おぅ。 」 西「で、出るわいな。 」 梶「出る。 」 西「みんなのとこ戻ったらまずせなあかんのが自己紹介!」 梶「自己紹介ね。 」 西「これがまた緊張するがな。 」 梶「大丈夫やって。 」 西「なんでやの?」 梶「俺がちゃんとついて行ってんねやから」 西「うん。 」 梶「フォローしたるやないか。 」 西「出来るんですか?」 梶「おぅ。 行け行け!」 西「お願いしますよ。 西野亮廣 です。 」 梶「カッコイイ!」 西「21才です。 」 梶「今が旬!」 西「血液型はO型。 星座はかに座。 」 梶「君の心をはさみたい。 」 西「ダサいー!!」 梶「カニだけに。 」 西「ダサい!」 梶「カニだけに。 」 梶「上手いなぁ、おまえは。 」 西「上手いな、やないねん。 」 梶「ちゃうんかいな。 」 西「なんでしょうか。 」 梶「これでひとしきり自己紹介も盛りあがるでしょ。 」 西「盛りあがらへんわいな。 」 梶「そのあともっと盛りあがるんです。 」 西「何するんですか?」 梶「ゲームするんですよ。 」 西「ゲームもしょうもないでしょうが。 」 梶「しょうもないことないって。 」 西「何すんねん、おまえ。 」 梶「懐かしいですけど、マジカルチェンジね。 」 西「なんすか?」 梶「マジカルチェンジ。 」 西「マジカルチェンジ。 イントネーション変えたらあかんやろ。 」 梶「なんであかんねん。 」 西「なんや。 」 梶「そんなん言うてへんがな。 」 西「言うたやないか。 」 梶「言うてへん。 」 西「言うたやないか。 」 梶「言うてへん。 」 西「言うたやないか。 」 梶「言うてへん。 」 西「言うたやないか。 」 梶「いやいや、どちらでもいいじゃないですか。 」 西「おまえ誰や!」 梶「どちらでもいいじゃないですか。 」 西「誰や、おまえ!ちょっと待ておかしい!」 西&梶「3人目誰やねん!!」 西「俺のセリフやそれ!」 梶「アイタタ。 」 西「なんで言うてんの?おまえ。 俺のセリフ!」 梶「おまえのセリフか。 」 西「おまえのセリフじゃないよ。 」 梶「緊張した。 」 西「俺のセリフですけども。 」 梶「ごめんなさいね。 でも、ゲームゲームもこれで盛りあがるでしょ?」 西「盛りあがらへんわい。 」 梶「その後もっと盛りあがりますよ。 」 西「何すんのですか?」 梶「カラオケで歌唄うんです。 」 西「カラオケもしょうもないがな。 」 梶「なんでやねん。 」 西「賞もない奴がアニメの歌とか歌いよるやろ?」 梶「あー、歌いよるな。 」 西「あれうっとうしいで?」 梶「ちょっと聞いてくださいよ。 」 西「なんですか?」 梶「僕思うんすけどね」 西「うん。 」 梶「アニメの歌っておかしい歌多ないっすか?」 西「多いっすか?」 梶「アニメの歌ってね、大体おかしいんです。 」 西「どれを言うてんのよ?」 梶「例えばね」 西「うん。 」 梶「まんが日本昔ばなしのエンディングです。 」 西「日本昔ばなしね。 」 梶「あんなもん100%セクハラすすめてるぞ。 」 西「セクハラはすすめてるか? 笑 」 梶「セクハラすすめてるで。 」 梶「ふざけるな。 」 西「どんなルールや。 」 梶「どんなルールや。 」 西「そんなかくれんぼ見たことありますか?」 梶「そんなかくれんぼ見たことありますか?」 西「ちょっと待て、おい!」 西&梶「人の言うことマネするな!」 梶「アイタタ。 」 西「俺のセリフや、言うねん!!何回言うてんの?」 梶「ゴメーン!」 西「ゴメーン!(笑 」 梶「ゴメーン!」 西「ごめんやない。 」 梶「ミスった。 」 西「さっきも注意したでしょ。 」 梶「あ、ほんまですか。 」 西「やらんでええ、そんなもん。 」 梶「聞いてくださいよ。 」 西「なんやねん。 」 梶「僕思うんですけどね」 西「うん。 」 梶「歌ってやっぱりおかしな歌が多いと思います。 」 西「おかしいですか?」 梶「いや、他にもおかしな歌ってありますよ。 」 西「なんすか?」 梶「僕が思うにね・・」 西「喋りにくない?!」 梶「しゃべりにくい!」 西「しゃべりにくいでしょ。 」 梶「ものすごしゃべりにくい!!」 西「しゃべりにくいでしょ。 」 梶「はい!」 西「戻ったらええがな。 」 梶「戻して!」 西「戻ってこい。 (パンッ) 梶「(戻る)」 西「なんやそれ。 」 梶「ね?はい。 」 西「これで戻るようなってんの?」 梶「 笑 楽しいでしょ。 」 西「あ、おもしろいな (パンッパンッ パパパンッ)」 梶「楽しいでしょ。 」 西「楽しい 笑 あら楽しい。 」 梶「僕音に反応して動くんです。 」 西「あぁ、そう。 」 梶「はいはい。 」 西「音に反応するんですか。 」 梶「これで戻るんです。 」 西「まぁ言うたら体がフラワーロックみたいな感じ。 」 梶「あ、ちがいます。 」 西「ちがいますよ。 」 梶「それちがいますよ。 」 西「人間です。 」 梶「人間ですから。 」 西「すいません。 変なこと言いました。 」 梶「でもおかしな歌っておおいでしょ?」 西「なんすか?」 梶「他にもおかしい歌ってありますよ。 これね、みんな知ってる。

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「もうええやろ」一般戦闘員1号@KHSのブログ | やっぱり本州の西の方からだね

もうええわ西

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。 おっ、こんなところに塾ができとるやないか。 中学受験塾?ふん、金持ち相手の商売かい。 所詮は金積んだモン勝ちなんやろ。 塾長言うて偉そうに勉強教えとっても、どうってことあるかい。 わしもええ学校なんか行ってへんけど、医者になって随分稼いだで。 どれ、わしの武勇伝で一泡吹かせたろか…どうもご苦労様。 私(当塾代表)の出身校を聞いて、急に話題を変えようとしているみたいですが、まあ聞いてあげましょ。 「…わしの息子夫婦が住むとこ探しとってな。 孫もおるから教育環境が整っている地域がええやろ。 この辺りもええな思たもんで、こうやって塾も回っとるんや。 」 「そうですか。 それなら、 可愛いお孫さんのためにまずはお金で環境を整えてあげるのもよろしいんじゃないですか。 家庭教師を雇ったり、お子さんの教育専用にiPadを買ってあげたり、 本当に今はいろんな教育関連の商品が多くなりましたよ。 」 「そんなもん、売らんかなのあれやろ。 そんなん買うても何の役に立つんや?」 「役に立つかどうかは使う側次第ですよ。 今流行の映像授業にしても、役立てる子はどんどん役立てて力を伸ばしますが、そうでない子にとってはつけっぱなしのテレビと一緒。 今の子ならYouTubeといったところでしょうが、それこそ金をドブに捨てるようなもんですよ。 それこそ、 お金積んでもどうしようもない一例ですね。 」 「金をドブに捨てる言うたら、 わしの家内もホンマにようけ金使いよんねん。 〇〇女子校出身のお嬢なもんで、欲しいもんがあったら何でもすぐに買いよる。 金の使い方を知らんのやな。 全部わしが稼いだ金やで。 わし全然使わへんのに。 」 「(何の話やねん?と呆れつつ)だから、今度はお孫さんのために使ってあげたらいいんじゃないですか。 」 「さあ、そこや。 孫は可愛いで。 そやけど問題は父親、息子の方や。 こいつも散々使いよったで。 高校生のときに1年で300万も服に使いよってな。 これも全部わしの金やで。 浪人のときなんか、なんや有名なブランドのとこのモデルになる言うてな、さすがにそんときは『何考えとるんや』って怒ったけどな。 」 いつの間にやら、また金の話になってますがな。 それを聞いていた教室長の一言。 「いいじゃないですか。 どうせお墓まではお金は持っていけませんよ。 生きている内にどんどん使ってもらったら。 」成金オヤジそれを聞いて口あんぐり。 私達のリアクションがことごとく想像の斜め上を行っているといった感じ。 そのタイミングで塾生が登塾し、オヤジはそそくさと帰っていきました。 このとき、私はある言葉を思い出していました。 「おぼんのおはなし」にあったお釈迦様のお言葉を。 「餓鬼道に落ちた者を救うことは難しい…貪りの罪で餓鬼道に落ちてしまった母だからこそ見返りを求めない施し(布施行)で救いなさい。 」 成金オヤジさん、 「中学受験なんて金さえ積めばどうにでもなる」という考えは、正に「自分さえ良ければそれでいい。 金の力でもっと貪ってやる。 」という餓鬼道を地で行くものです。 生きながらにして、 あなたもう餓鬼道に落ちてますよね。 でも、あなたが稼いだ金を、遠慮なく奥さんや息子さんが使うのは立派な「布施行」と言えるかも。 もしかすると、アナタ自身がそれで餓鬼道から救われるかもしれませんよ。 どんどんお孫さんのためにも使ってあげましょう。 それがお孫さんの学習環境に役立つかどうかはさておいて。 だって、見返りを求めては「施し」になりませんからね。 では、また。

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#腐向け ええ西ロマの日!

もうええわ西

西 私はちゃんと就職したことないんやけど、小説に出てくる会社の人間関係もめちゃしんどそうで、学生時代に感じたあの独特の閉塞感を思い出しました。 津村 同世代でもなんか違ってきません? 結婚してる/してないはどっちでもいいんだけど、やりたいことに手を付けられてなかったり、自分の居場所に納得してない子が、ちょっと浮ついた子をすごい批判したりするんですよ。 そんなマウンティングみたいなことが、32、3歳になるとよりきつくなってくる。 西 なんでやろ。 読んでてすごい悔しかった。 津村 自分を大事にしろと言いながら、自分の人生は正しいんだと、他人を使って確かめようとしたり、夫婦関係が微妙な状況にあると、その排気ガスを会社で撒き散らしたりとか、みんな何か不満を抱えてて、それを押し隠しながら、きれいごとを言い合って傷つけ合うみたいなことが、30過ぎると増えてくる。 自分の人生が楽しいか楽しくないかは、他人を使って判定する必要は一切ないです。 西 ほんまにそうやな。 嫌なことがあって、主人公の奈加子が泣いた後に音楽聴いて立ち直るとこあるやないですか。 で、奈加子は、何で自分はいつも一人で立ち直れるんやろうと思うでしょう? 奈加子の性格をものすごく映し出してますよね。 座布団の上で音楽聴いて、誰に当たるわけでもなく、この歌詞何やねんって考えて、それで泣くのを終わらせる。 あのシーンはかっこいい。 津村 ところで、西さんの『白いしるし』、面白かったです。 久しぶりに恋愛小説を読んだ気がしました。 この小説は本当にちゃんと恋愛してる。 世の中に溢れ返っている恋愛に関する情報の多くが、全部見積もりみたいに見えるんですよ。 みんなマーケティングでしょう。 必ず基本にお金があって、子供を何歳までに産むとか、もう結果ばかり求めていて、それで私は幸せになれるの? という算段ばっかしやねん。 いやお金大事やけどさ。 そうじゃなくて、恋愛に向かうエネルギーのありようを西さんは書きはった。 どれだけ傷ついても生き残ることって、辛いけれどもものすごく感動的なことでもあるんやなと思いました。 西 ありがとうございます。 さっきのジャッジ、判定されるという話で思い出したんやけど、大阪にいる私と同い年の女の子、みんな独身で派遣とかのOLで、無茶苦茶働いてるわけ。 で、うちはその子らに「あんたはええやん、作家やから結婚せんでもいいやん」って言われる。 それでふっと思ったの。 その決めつけって、作家やなかったら結婚せなあかんという裏返しやと。 ほんならうちの友達は、それでどんな嫌な目に【遭/お】うてんのやろと考えて、すごく辛かったことがある。 津村 それはよう言うてくれはったなあ。 そういう人たちがますます生きにくくなってるんです。 今回の小説でも、キャリア志向の女性が「私はこんな所にいるべき人間じゃない」と周囲ににおわせながら、そんな目的のない子を、あんたは一生の仕事をしてないと責めるシーンがあって。 西 あのイギリス留学帰りの嫌なやつね。 一生働くって、何も同じことを続けていくだけじゃないのに。 津村 続けられへんよ。 私、来年仕事なくなるかも、ってずっと思ってます。 西 派遣とかやったらなおさらそうなのに、なんでまたその不安をあおること言うんと思う。 津村 あなたは幸せになれるはずなのに、これだけ足りてない、まだ駄目だということを言って、優越感の取引みたいなことしてる。 自分の判定基準からちょっとでも外れていると、たぶん腹立つんよ。 西 女の子同士も面倒くさいけど、この小説に出てくる取引先のオジサンもうっとうしいなあ。 奈加子が自分の思い通りに反応せんからといって、じわじわと微妙に嫌がらせをしてくる。 敬意に対する欲望が強いと奈加子は感じてるけど。 津村 男でも女でもそういう人ようおるねん。 寂しいんかなあ。 だから自分を見てほしい。 尊敬してほしい。 友達から聞いた話だけど、40くらいの女の先輩が、自分は結婚してなくてそれを後悔してるけれど、それまでの人生経験をリサイクルさせるみたいに、後輩にくどくど聞かせるんだって。 つまり、「絶対早いうちに結婚しといた方がいいよぉ」と脅して、その後輩から何かを奪おうとする。 そんなん聞くと、もうええやん、「私できてないんやんか、老後めっちゃ怖いわ」って言えばいいのにって思う。 西 男の尊敬されたがりはむっちゃ多いな。 津村 まあ、「それは年の功ですね」ぐらいは言うけど、それ以上の言葉はかけてあげられない。 なのに、まだ欲しがるかみたいな(笑)。 おいしいもの食べて、ワハハハとやれば自分でリカバーできることを、俺がしてあげないと君は傷ついたままだみたいなふうに扱うのってCMの佐藤浩市か! と思うんです。 それが嫌。 私は一人で立ち直るしと言いたい。 西 ハハハ、佐藤浩市のたとえ、濃すぎて、今ちょっとわからへんわ(笑)。 津村 30代になるとほんまに疲れることばっかりで。 自分が周りにどう見られているかとか、めっちゃ気にしてる人多いし。 でも、そんなの気にしなくていい。 働き続けるのってしんどいけれど、疲れているのは、あなたが悪いことしたからでも、無能やからでも、罰が当たったからでもない。 疲れるのは普通のことなんやと言いたい。 西 そこが津村さんの優しさなんやと思う。

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